

3次元動作解析装置(VICON)、脳機能計測装置(fNIRS)、骨密度計、重心動揺計、足底圧分布測定装置、超音波、筋電図などの測定機器を使用した研究、臨床研究、新しい治療技術の開発の基礎研究が可能です。
理学療法学の基礎である「障害の評価・分析」に関する研究領域から「スポーツ理学療法」「高齢者の理学療法」「高次脳機能障害」などの応用理学療法領域までカバーしており、自らの興味、関心領域から研究テーマを選択できます。2年間で選択したテーマに関して計測・調査・実験を行い、院内発表や学会発表を通じて修士論文を完成させていきます。
現在の日本は、医学の進歩により平均寿命が延び超高齢社会になっていますが、一方で、生活習慣病などの慢性疾患の増加や少子化問題、地域医療の格差が問題になっています。これらの問題を解決するためには、医療・保健・福祉の連携が重要であり、「生活の質(Quality of Life)」に視点を置いた医療、医療技術の発展や予防医学、介護予防「健康日本21」による健康増進などが推進されています。
本専攻の目的は、これらの状況を踏まえて、理学療法分野における研究能力や医療技術者に必要な知識・技術を養うことにあります。リハビリテーション分野の高度な理論・技術を修得するとともに課題を探究し解決する能力を身につけ、指導的な医療技術者や理学療法学における研究者・教育者を養成します。本専攻の研究テーマは、基礎研究として「介護予防を含めたSuccessful Agingに関する研究」と「運動機能に関する研究」、応用研究としては「スポーツバイオメカニクスに関する研究」などがあります。さらに、理学療法教育に関する研究も推奨します。
本専攻では、自ら課題を決め、課題を探究し解決する能力を身につけ、指導的な医療技術者になるための協調性及びリーダーシップを備えた人材を求めます。将来、高度専門職業人として、医療現場、教育現場で活躍できる熱意のある医療技術者を求め、養成します。
この理学療法学専攻における科目等履修制度は、認定理学療法士取得のため、日本理学療法士協会から認定を受けた教育機関が実施するものです。
本学では健康科学研究科 理学療法学専攻(修士課程)において、
自由科目を配置しており、在学中に認定理学療法士臨床認定カリキュラム(スポーツ理学療法・呼吸の2分野)を受講することが可能です。
認定理学療法士 臨床認定カリキュラムについて詳細は下記よりご確認ください。
| 課程 | 修士 |
|---|---|
| 在学期間 | 2年以上4年以下 |
| 修得単位及び条件 |
|
| 学位 | 修士(健康科学) |
※授業科目等は変更になる場合があります。
共通科目
| 授業科目の名称 | 講義等の内容 |
|---|---|
| 健康科学研究法特論Ⅰ | 健康科学分野、特に臨床における研究の意義と研究論文作成の一連のプロセスを理解し、高度専門職としての実践に貢献する研究方法論を学修することで、専門演習や特別研究を実施するための基礎を作る。具体的には、保健や医療領域における具体的研究例を学ぶことを通して、研究計画の立案、データ収集と分析、研究成果のまとめ方に関する知識・技術を養う。 |
| 健康科学研究法特論Ⅱ | 院生各自の具体的な研究方法は「健康科学特別研究」で研究指導教員から学ぶことになっている。しかし、異なる研究分野における研究手法など、自分の研究では学修できないような研究内容を知ることも必要である。このような観点から、本科目は「健康科学研究法特論Ⅰ」に続く共通科目として設定し、健康科学分野の研究方法と研究論⽂作成のプロセスをより深く理解し、習熟することを到達目標とする。具体的な研究例を学ぶことを通して、研究計画の⽴案、データ収集と分析、研究成果のまとめ⽅、およびプレゼンテーションに関する知識とスキルを身に付ける。 |
| 医療統計学特論 | 科学的根拠に基づく医療(Evidence-Based Medicine:EBM)を実現させるために様々な研究が行われており、その結果を判断する上で統計学はとても重要な役割を果たしている。そのため研究デザインの段階で得られるデータの性質や解析手法をきちんと考え決めておく必要がある。本講義では、統計学におけるデータ解析の基礎的な内容から始まり、主要な統計手法について講義を行い、修士・博士課程での研究における統計処理をSPSSを用いて実践する内容とする。 |
| 医療教育学特論 | 保健医療専門職として、後進育成のために必要な教育学に関する基礎的知識と教育方法を学ぶことが目的である。また、現在の保健医療福祉領域で課題となる多重問題ケースに対応するために多職種連携教育・協働について学び、リーダーシップを担うべく知識と技術の基盤を修得することも目的とする。 |
| 保健医療管理学特論 | 保健や医療サービスシステムの現状を把握するとともに保健医療に携わる医療関連職種が直面している課題について討議し、サービスシステムを説明し課題を明らかにすることができるようにする。患者ケアシステムを実行する上で不可欠なマネージメントを学び、専門的知識・技術を有効に活用できる能力を養う。他職種の医療サービスシステムを学ぶことで他職種連携についての理解を深め、多職種協働の実践に役立てる。 |
| 健康医科学特論 | 臨床現場で関わる傷病・疾患は各医療専門職により異なる。しかし、罹患率の高い生活習慣病などに関する知識は、すべての医療専門職に必要である。疾病予防や健康維持の観点からは、成長期や青年期の健康医学の理解も重要である。臨床医学分野の最新の知識を学ぶことは、自らの生涯学習として有用なだけでなく、専門職として接する患者や家族の状況を理解し、専門的判断を構築する際に役立つと思われる。 到達目標:臨床医学一般についての知識を広げ、深めることを目標とする。 |
| 医科学英語特論 | 科学的研究分野で使われる英語や医療英語は、一般的英語と異なる点がある。英会話を含め一般的英語が得意な人でも、医療や研究分野の専門英語に慣れる必要がある。専門職業人や教育者、特に研究者をめざす大学院修士課程の院生にとって、専門分野の英語文の読解や作成能力は将来必要な基礎学力である。 到達目標:この授業では、健康科学や医学医療分野の英文読解力を向上させることを主目標とする。 |
※共通科目は、全専攻で科目名は共通ですが、それぞれの研究テーマに沿って担当教員のもと研究を進めていく科目のため、具体的な内容は各人で異なります。
研究科目
| 授業科目の名称 | 講義等の内容 |
|---|---|
| 健康科学特別研究 | 指導教員の指導下で修士研究を行い修士論文を作成する研究科目である。2年間の概略は次の通りである。 【1年目】実施予定の研究に関する情報集積を行い、研究の目的と方法を明確にし、研究計画を作成する。研究倫理を理解し、研究倫理教育のコースを修了する。倫理審査の承認後、研究を開始する。 【2年目】研究計画に基づいて研究を遂行し、修士論文を完成させる。研究が計画に沿って進んでいることを確認し、研究結果を分析し考察を行う。研究テーマや研究方法の変更が必要になった場合は、速やかに研究計画を修正する。倫理審査申請書類の再提出など必要な手続きを行う。 到達目標:研究倫理を理解し、倫理審査申請書類の作成を会得する。研究遂行、および論文作成のための基本的スキルを身につける。研究結果をまとめ修士論文を作成する。得られた成果を関連学会等で発表することが望ましい。 |
専門領域科目
| 授業科目の名称 | 講義等の内容 |
|---|---|
| 基礎理学療法学特論 | 理学療法の発展を科学的基礎から支え、関心領域を探求する上で、その枠組みとなる基礎的知見や科学的手法を理解し、研究計画のデザインに必要となる理論的枠組みを学習する。ここでは「統計学」「姿勢と運動機能」「運動学習」の3領域について理解を深める。 |
| 臨床理学療法学特論 | 理学療法士の活躍の場が多様化している中で、我々の考え方も柔軟に、さらに拡大する必要がある。この授業では、スポーツ、ロボット工学、超急性期医療、行動科学と、色々なトピックスを扱うことで、理学療法士として新たな視点を獲得することを目的とする。 |
| 生活支援学特論 | 「生活環境支援理学療法専門分野(支援工学理学療法、予防理学療法、地域理学療法を含む)」に準じた範囲のテーマを取り上げ、障害者・高齢者等の支援の在り方や方策について学修します。授業は、担当講師による概要の講義、受講生によるテーマに即したプレゼンテーションやディスカッション(ある種の生活の支障(しづらさ)を想定し、どのような生活支援が相応しいか調べ、その内容を自ら吟味し発表する)で構成します。 |
| 理学療法研究方法特論Ⅰ | 理学療法学分野における研究の基礎をグループディスカッション形式で学ぶ。理学療法研究方法論Ⅰでは、倫理的配慮、研究の意義、目的、研究方法の選択、データ収集、結果分析、参考文献管理など、研究活動を行う上で留意するべき点について学修する。 |
| 理学療法研究方法特論Ⅱ | 理学療法学分野における研究の応用・実践をグループディスカッション形式で学ぶ。理学療法研究方法論Ⅱでは、研究から得られた結果を分析・考察してまとめていくこと、また相手に伝わりやすいプレゼンテーションの方法などを発表を通して学修する。 |
| リハビリテーション専門職教育学特論 | 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の養成校教員を目指す者を対象とした科目である。本科目の到達目標は、履修生が養成課程全体を俯瞰した中で、より効果的な授業設計・教育方略・評価方法を設定できる事である。講義・演習を通して教育の実践能力を養う。 |
| アスレティックリハビリテーション特論 | アスレティックリハビリテーションとは、競技者がけがをした後、元の競技により早く安全に復帰させることを目的としたリハビリテーションである。本講義ではアスレティックリハビリテーションの概念を理解し、代表的なスポーツ傷害に対応できる基礎的知識及び実践能力を修得する。 |
| スポーツと理学療法 | スポーツと理学療法をテーマとし、スポーツに取り組む対象者が、効率よく安全にスポーツ活動を実践できるよう、理学療法士の知識や技能を習得する。復帰を目標とした外傷後や疾病後のリハビリテーション、スポーツ活動時の外傷予防、疾病予防などを学修する。 |
自由科目
| 認定理学療法士カリキュラムⅠ(スポーツ) | 日本理学療法士協会認定理学療法士臨床認定カリキュラムシラバス(必須科目)の内容に則り、専門性の高い臨床技能を有する「スペシャリスト」を養成するための専門的な内容を実施します。スポーツ傷害に対する理学療法に関する知識と技能を習得し、安全で適切に実践することができる高い専門性の人材を育成するため、目的、意義、方法をふまえ高度専門職としての実践貢献の基礎を学修する。 |
| 認定理学療法士カリキュラムⅡ(スポーツ) | 日本理学療法士協会認定理学療法士臨床認定カリキュラムシラバス(選択科目)の内容に則り、専門性の高い臨床技能を有する「スペシャリスト」を養成するための専門的な内容を実施します。スポーツ傷害に対する理学療法に関する知識と技能を習得し、安全で適切に実践することができる高い専門性の人材を育成するため、目的、意義、方法をふまえ高度専門職としての実践貢献の基礎を疾病・障害特異的理学療法の実際(技術編)として学修する。 |
| 認定理学療法士カリキュラムⅠ(呼吸) | 日本理学療法⼠協会認定理学療法⼠臨床認定カリキュラムシラバス(必須科⽬)の内容に準じて⾏う。呼吸器疾患、呼吸機能低下などによる呼吸障害の理学療法に関する知識と技能を習得し、安全で適切に実践することができる高い専門性の人材を育成するため、目的、意義、方法をふまえ高度専門職としての実践貢献の基礎を学修する。 |
| 認定理学療法士カリキュラムⅡ(呼吸) | 日本理学療法⼠協会認定理学療法⼠臨床認定カリキュラムシラバス(選択科⽬)の内容に準じて⾏う。呼吸器疾患、呼吸機能低下などによる呼吸障害の理学療法に関する知識と技能を習得し、安全で適切に実践することができる高い専門性の人材を育成するため、目的、意義、方法をふまえ高度専門職としての実践貢献の基礎を疾病・障害特異的理学療法の実際(技術編)として学修する。 |
保健、医療、福祉、介護分野における高度な専門職業人の養成は重要かつ緊急な課題です。この課題を解決すべき理学療法士を含めたコメディカル専門職の研究・教育能力を高めるとともに他のコメディカルスタッフとのチームワーク、連携できる能力が求められています。修士課程において修得した分析能力、問題解決能力、研究能力をさらに高度化し、創造的・開発的研究を通して新しい総合保健医療を創造・実践、教育できる独創性、創造性豊かな教育・研究者を養成、また、医療・社会情勢変化に対応できる能力と後輩の指導ができることを目的とします。
| 課程 | 博士 |
|---|---|
| 在学期間 | 3年以上6年以下 |
| 修得単位及び条件 |
|
| 学位 | 博士(健康科学) |
※授業科目等は変更になる場合があります。
研究科目
| 授業科目の名称 | 講義等の内容 |
|---|---|
| 健康科学特別研究 | 研究テーマの分野への理解を深め、指導教員の指導下で研究活動を行い、得られた研究成果に基づき、博士論文を作成する。また、3ポリシーを踏まえ、博士課程修了後に自らが有する学識を教授するために必要な能力を培う学修を行う。 |
※共通科目は、全分野で科目名は共通ですが、それぞれの研究テーマに沿って担当教員のもと研究を進めていく科目のため、具体的な内容は各人で異なります。
専門科目
| 授業科目の名称 | 講義等の内容 |
|---|---|
| 理学療法評価・分析学特講 | 人間の各種の障害や高齢者を研究対象とした臨床研究であり、人間の運動や生活動作(活動)とその異常や障害に焦点をあて、その障害を臨床的に、各種測定機器を利用して測定し、その特性を解析、分析を学修する。また、リハビリテーション医療、介護予防、福祉機器、義肢装具、介護保険、障害者自立支援法などの視点からも障害を解析、分析法を学修する。また、障がい者・高齢者に必要な生活環境改善について、建築学、ユニバーサルデザインの視点から解析法を学修し、具体的な研究テーマを設定し、研究レポートを完成させる。 |
| 理学療法評価・分析学特講演習 | 理学療法評価・分析学特論・理学療法評価・分析学特講を踏まえて、人間の運動や生活動作(活動)とその異常や障害に焦点をあて、その障害を臨床的に、各種測定機器を利用して測定し、その特性について解析、分析を実践する。また、リハビリテーション医療、介護予防、福祉機器、義肢装具、介護保険、障害者自立支援法、生活環境、建築学、ユニバーサルデザインの視点から障害を解析、分析法について演習し、具体的な研究テーマを設定し、研究レポートを完成させる。 |
| 理学療法治療学特講 | 脳血管障害などの中枢神経系運動障害、姿勢調節異常、コミュニケーション障害、半側視空間無視などの高次脳機能障害を対象にして、評価法並び機能回復の方法、技術について講義する。また、健常者並び障がい者・高齢者の健康増進に焦点をあてて、適切な運動処方の在り方、運動負荷が生体に与える生理的影響について講義する。また、各種のスポーツ障害に対する評価、解析、リハビリテーションプログラム(運動療法)について学修する。具体的な研究テーマを設定し、研究レポートを完成させる。 |
| 理学療法治療学特講演習 | 理学療法治療学特論・特講を踏まえて、脳血管障害などの中枢神経系運動障害や高次脳機能障害を対象にして、評価法並び機能回復の方法、技術について研究開発する。また、健常者並び障がい者・高齢者の健康増進に焦点をあてて、適切な運動処方の在り方、運動負荷が生体に与える生理的影響について測定し、解析する。また、各種のスポーツ障害に対する評価、解析、リハビリテーションプログラム(運動療法)について実践し、データ解析を行う。関心領域から具体的な研究テーマを設定し、研究レポートを完成させる。 |
| 統合リハビリテーション学特講 | 理学療法学を基盤とした介護予防及び地域リハビリテーションの観点から、地域で生活する障がい者、小児障がい者、神経難病そして高齢者の特徴とニーズを知り、地域を基盤として活動する理学療法士による専門的支援の知識・技術的シーズについて学修する。各種制度についてディベート方式で討議を進行させて、地域リハビリテーションの視点で地域の社会保障制度の立案、実施に関する研究を行うとともに研究テーマを設定して、研究レポートを完成させる。 |
| 統合リハビリテーション学特講演習 | 統合リハビリテーション学特論・特講を踏まえて、理学療法学を基盤とした介護予防および地域リハビリテーションの観点から、地域リハビリテーションの現地視察・実態調査から客観的な課題を把握する能力を高め、模擬患者のケアマネージメントプランの演習形式で確認し、課題事業についての事業計画書、許認可申請書等の作成を通して、将来の事業責任者または地域リハビリテーションのリーダーとしての資質を高める。地域リハビリテーションの施設にて実践実習を行う。 |