
2025.10.06ヒューマンケア学部 鍼灸学科の教員が代表を務める研究グループが「代田賞奨励賞」を受賞しました。
ヒューマンケア学部 鍼灸学科 皆川 陽一 准教授と宮崎 彰吾 教授を中心とする研究グループが、第49回代田賞選考委員会において「代田賞奨励賞」に選出されました。
受賞した研究は、2021・2022年度 帝京平成大学研究奨励助成金の助成を受けて実施されたものです。肩こりによる労働生産性の低下を自覚している女性オフィスワーカーを対象に、1か月間で最大4回のトリガーポイント鍼治療を行ったところ、無治療の対照群と比較して、肩こりの程度は1か月間で20%軽減し、労働生産性(相対的プレゼンティーイズム値)は0.25改善しました。これにより、肩こりによって企業が被る労働損失額の差額は女性労働者1人当たり年間756,065円となる可能性を報告しました。
この研究結果は、スポーツ選手の健康管理をトレーナーが務めてチーム成績の向上を目指すように、労働者の健康管理や企業の健康経営に「はり師」、「きゅう師」が役立てることを示唆しています。
受賞論文
Clinical effectiveness of trigger point acupuncture on chronic neck and shoulder pain (katakori) with work productivity loss in office workers: a randomized clinical trial. J Occup Health. 2024;66(1):uiad016.
受賞者
- 皆川 陽一(帝京平成大学 ヒューマンケア学部 鍼灸学科 准教授)
- 宮崎 彰吾(帝京平成大学 ヒューマンケア学部 鍼灸学科 教授)
- 脇 英彰(帝京平成大学 ヒューマンケア学部 鍼灸学科 講師)
- 秋元 佳子(帝京平成大学 ヒューマンケア学部 柔道整復学科 助教)
- 伊藤 和憲(明治国際医療大学 鍼灸学部 鍼灸学科 教授)
代田賞
代田賞は、日本鍼灸に多大な貢献をされた代田文誌先生を称えて設立され、日本の鍼灸師による優れた研究に対して授与される、1977年から続く歴史と権威のある賞です。
なお、第48回代田賞選考では、代田賞・代田賞奨励賞ともに「該当者なし」とされており、このたびの受賞は1年ぶりの栄誉となります。