- 2021/12/21
- 看護学科
学習者一人ひとりの特性に合わせた教育方法の探求
多様な学習者の負担を減らし、すべての学生に質の高い教育を
看護という分野において、未だに男性は少数派です。それでも、日本の就業男性看護師の総数は、この10年間で2倍以上増加。約10万人となり、看護師全体の約8%を占めています。男子看護学生も入学者のおよそ10%に上っています(2018年)。2002年には男女共同参画社会基本法の理念に基づき、「保健師助産師看護師法」が施行され、看護職は男女問わず「看護師」の名称を用いることになりました。昨今、「男性だから」あるいは、「女性だから」という考え方は時代にそぐいません。
私は、人が人物や事物に対してどのような反応を示すのかを、性別ではなく、認知スタイルの違いによって捉え、それを看護教育に活かしていくための研究を進めています。人間を男女という2つの枠に収めるのではなく、考え方の違いによって分類し、それぞれのタイプが得意とする作業、苦手とする作業を明らかにします。勉強や看護技術の獲得をそれぞれの特性に合わせた方法で行うことで、多様な学習者の負担を減らすことができるのではないかと考えています。そのための教育方法を日々探求しており、すべての看護学生が質の高い教育を受けることができるよう、研究に取り組んでいます。
太田 俊
健康医療スポーツ学部 看護学科 講師。中央大学経済学部経済学科卒業、順天堂大学大学院 スポーツ健康科学研究科博士前期課程修了。準学士(看護学)、学士(経済学)、修士(スポーツ健康科学)。保健学、社会医学、公衆衛生看護学を研究分野とし、「健康教育」、「看護経済学」、「教育心理学」、「看護実践能力」を主な研究項目とする。