薬学部 薬学科 教授。東京大学薬学系研究科博士課程 修了。
日本生化学会、日本唾液腺学会、日本薬学会に所属しており、薬学、生物科学を研究分野とし、「エキソソームの構造と機能に関する研究」を主な研究項目とする。
- 2022/12/05
- 薬学科
広い視野を育てる授業を行い、
快適な“環境づくり”もできる薬剤師に
倫理観・使命感を備えた、薬物治療のプロフェッショナルの育成
薬学部では、ひとりの医療人としての倫理観・使命感を備えた「薬物治療のプロフェッショナル」を育成するため、セミナー科目を必修としています。セミナー科目のひとつ「アドバンスセミナーⅠB」では、学生自身が医薬品や健康維持・増進に関する情報を収集し、薬剤師として、国民の健康的な生活を維持するために必要な「実践力」を養っています。
また薬剤師は、様々な要因によって引き起こされる疾病に対して、公衆衛生の向上・増進に寄与することが求められます。薬剤師というと、処方箋に基づく調剤や患者さんへの服薬説明を行う仕事と思われがちですが、国民の健康的な生活を確保するという大切な役割を担っています。そのため本科目では、公衆衛生の観点から、どうすれば疾病の予防ができるかを学生同士で討議・発表し、「自ら考え行動する力」が身につくような授業を取り入れています。
薬剤師の仕事は、目標3「すべての人に健康と福祉を」に貢献できると考えていますが、より広い視野で捉えるなら、目標1「貧困をなくそう」にも貢献できます。薬剤師による的確なアドバイスは、患者さんの正しい服薬を促し、健康維持につながるからです。薬剤師という仕事の理想の形は、患者さんや一般の方々にとって身近な存在になること。だからこそ、普段から薬局に立ち寄ったり、気軽に体調の悩みを相談したりできる、薬局や薬剤師の新しい形を提供していきたいです。帝京平成大学で学んだ学生たちには、健康的な生活のための環境づくりにも配慮できる薬剤師になってくれることを期待しています。
矢ノ下 良平