作業療法コース 教員インタビュー
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健康医療スポーツ学部 リハビリテーション学科 作業療法コース

齊藤 一実
健康医療スポーツ学部 リハビリテーション学科 作業療法コース 齊藤 一実

Q. 作業療法コースの特徴・雰囲気を教えてください

A. 作業療法では、身体障害領域、精神障害領域、高齢期領域、発達障害領域等の専門領域があります。本コースの先生は、様々な領域を経験された先生がいます。それぞれの先生が、臨床場面の話を取り入れながら、講義をおこなっていることが多く、学生さんからは、臨床場面の話を聴くことができて印象に残りやすいといわれています。学生数も多すぎず、とてもアットホームな雰囲気があるように思います。学生さんと教員が、廊下や教室などで、雑談をしたり、勉強や学校生活について、楽しそうに話をしている様子がよく見らかけられます。時に、お父さん的立場、お母さん的立場、お兄さん・お姉さん的立場となり学生さんと向き合っているように思います。

Q. おすすめの授業を教えてください

A. 日常生活活動技術学という授業があります。1年生からスタートする科目です。作業療法士は、リハビリテーションの中でも、特に人の生活に大きく関わる仕事になります。リハビリテーションの対象となる方は、何らかの障害を抱えています。例えば、授業では、「今日、朝目覚めてから、今の時間まで、どのようなことをして過ごしてきたか考えてみましょう」「もし、朝起きて右手・右足が動かなかったら、今朝からおこなってきた活動はできるでしょうか」。問題提示をし、学生さんは自分自身の生活を振り返り、障害をもちながら生活をするということを、考えていきます。自分や身の周りの人達を思いながら考える授業で、様々な気づきがあるようです。

Q. こういう学生と一緒に学びたい!

A. 私たちの仕事は、「ひと」を相手にする仕事です。特に病気や障害を抱えて暮らしていく人たちです。その為、根幹には、人が好きであってほしいし、誰かの役に立ちたいという気持ちを持っていてほしいと思います。また、学びたいという気持ちを持っていてほしいです。本来、学ぶことは、新しいことを知り深める作業で、ワクワクするものです。作業療法士になるためには、人の身体の仕組みや病気について多くの学びが待ち受けています。これを面白がり、不思議がりながら、一緒に学んでいけたらと思います。そして、作業療法は1人でできる仕事ではありませんので、仲間と協力し、相手の気持ちを大切にできる学生さんであってほしいと思います。

Q. 作業療法士の仕事の内容について教えてください。

A. 病気やケガ、または、生まれながらにして障害のある人など、年齢に関係なく、日常生活に支援を必要とする全ての人が対象となり、「その人らしい生活」を獲得するための支援をしていくお仕事です。作業療法の「作業」という言葉をきくと、手工芸などのイメージが先行し、手先が器用じゃないとできない仕事かなと思われがちです。私たちの取り扱う「作業」というのは、食事や排泄などといったセルフケア、仕事、家事、余暇、地域活動など多岐にわたります。そして、必要な作業は、対象となる方、お一人おひとりで異なります。筋肉や神経に対する機能回復訓練もあれば、日常生活動作の練習、就労支援等、一言ではお伝え出来ない魅力的なお仕事です。

Q. 仕事のやりがいについて教えてください。

A. 私は、病気やケガをした直後の「急性期」という場での作業療法に携わってきました。その為、作業療法を開始する時には、意識障害があり、声をかけても反応がないような状況の患者様がたくさんいました。長い意識障害がありなかなか回復しなかった患者様を担当した時のこと。ある日、病室にいき訓練をしていると、目が開きました。また別の日は、手を握ると握り返す。徐々に徐々に回復し、声も出ず関節も自分で動かせなかった方が、ご自宅に歩いて退院する際にいただいた、「ありがとう」の言葉は、とても嬉しくて今でも忘れません。患者様と一緒に「できたね」「やったね!」を感じることができる。これが私の「やりがい」なのでしょうか。

Q. 国家試験対策を教えてください。

A. 小グループになり、国家試験出題内容の調べ学習をします。調べたことをグループメンバーに伝達し、シェアをするというのが基本スタイルです。調べ学習・シェア学習と読んでいます。グループ運営がうまく進むよう教員が配置され、一緒に学習を進めることもあります。また4年生から外部業者の模擬試験を受けています。1・2年生は基礎科目、3年生・4年生は、国家試験の模擬試験を取り入れ、自身の学習レベルを確認、不足部分を復習するように指導しています。それ以外にも、各教員の授業内では、授業と関連した国家試験問題を取り入れ提示することもあります。併せて、2・3年生のうちに、調べ学習に向けた具体的な勉強方法も学んでいきます。