昔から子どもが好きで保育を学べる福祉系の高校に通っていたのですが、高校3年生のとき、初めて発達支援室での保育実習に参加しました。そこで障がい児保育に触れ、改めてこの仕事を目指したいと思ったのです。実習は10日間。主に自閉症の子に対する保育にあたったのですが、初日はとにかくたくさんメモをとって、子どもたちの特徴や個性を覚えていきました。実習2日目、メモをもとにある重度の自閉症の子にお気に入りのおもちゃを出してあげると、それをきっかけに少しずつ心を開いてくれました。この経験から、たとえ障害を持っているとしても子どもたちみんなが笑顔で成長していける環境をつくりたい、そういった場所で働きたいと思い、保育士を目指すことにしました。
Be a Nursery Teacher
ひたむきに、まっすぐに。
子どもたちの笑顔に向かって
Profile
湯浅 梨月佳さん
- 人文社会学部 児童学科 保育・幼稚園コース 2年
- 取得資格:
- 大東学園高等学校出身
STORY 01 入学前
高校のときに行った発達支援室での実習で、心を決めました。
保育現場での実績がある先生方のリアルな講義が決め手です。
別の学科ではありますが、兄も帝京平成大学(以下、THU)に通っていて、その友人が保育・幼稚園コースにいました。彼女から大学の様子や講義内容などを聞いているうちに、私もここで学びたいと思うようになりました。一番の魅力は、先生方が実際に保育園や幼稚園での経験を積んできた方々で、現場での実体験をもとに様々な講義が展開されている点です。教科書には書かれていない、現場でのリアルな出来事をもとに考える機会があるのはとても魅力的。それから、中野キャンパスにはプリプリキッズ・ユニバがあり、大学内で実習ができることも決め手の一つでしたね。
STORY 02 入学後
深い保育の知識はもちろん、保護者支援・異文化理解など、やることがいっぱい!
講義を受けるうちに、高校で学んだ知識は表面上のことで、もっと広く深く学ばなくてはならないんだと気づきました。1年次は座学で基礎知識を身につける時期。とにかく覚えることが多く、ピアノの練習なども含め毎日みっちり勉強しています。2年次からは実習の時間も増えるので、今のうちに知識や技術を身につけなくては、という気持ちですね。
また、保育士という仕事は子どもの保育をする仕事だと考えていたのですが、最近では保育園も幼稚園も保護者の支援に力をいれていて、保護者へのサポートを含めた仕事だと気づきました。それから外国人の子どもが在籍している園も多いので、異国の文化を含め、様々なことを理解しておかなくてはならないと知りました。
それでもぶれない「子どもの成長を見守る仕事をしたい!」という思い。
姉が保育士をしているのですが、大変だと言いながらも「今日、この子がこんなことしたんだよ」と楽しそうに現場の話をしています。その話を聞いていると、やはり私も保育士になりたいと思うのです。子どもは裏表なく素で私たちに接してくれます。やりたいことはやる。そのまっすぐな姿を見ていると私も自然に笑顔になります。子どもたちが健やかに成長していける環境をつくる保育士という仕事は、私にとってやはりとてもやりがいのある仕事なのです。
先生方の実務経験を活かした講義がリアルで、常に考えさせられます。
先生が保育現場で体験したことを毎回授業で事例として出し、それについて考えることができるのは、とても勉強になります。保育内容総論など、保育現場のビデオを見て行う講義も多く、行動・発達・精神面から子どもを分析したり、実際にその現場に自分がいたらどうだろう、と想定して様々な保育計画を考えたりします。子どもの行動は予測できないことも多いもの。だからこそそういった授業をへて、事故など防ぐことのできる保育技術をつけておきたいと思います。
プリプリキッズ・ユニバの運営や地域のお祭りへの参加など、地域交流が活発!
学内にある子育て広場、プリプリキッズ・ユニバは一般の方も利用できます。学生はスタッフとして保育参加しているのですが、ご近所にお住まいの方のなかには常連になっている親子もいて、ここでの実習がとても楽しみです。また、学園祭「四季祭」では私たちもクラスでブースを出し、子どもたちに遊んでもらえる「ボウリング」や「輪投げ」を実施予定。私は実行委員なのですが、クラスのメンバーたちと「どうしたら喜んでくれるか」「どんな形の道具なら子どもにも扱いやすいか」など、毎日のように話し合っています。このように「THU」では、実際に地域の方々・子どもたちと触れ合いながら学べる機会がとても多く、これは本当に貴重な体験だと感じています。
STORY 03 卒業後
子どもにも保護者にも寄り添える保育士に。
子どもたちに心を開いてもらえることはもちろん、危険なこと、やってはダメなことはきちんと伝えられる保育士になりたいです。また、保護者の方々からも安心して自分の子どもを任せられると思ってもらえる人になりたい。そのためにも保護者のみなさんにできるだけ声をかけて悩みを聞いたり、日々の子どもの様子をしっかりお伝えしたりしていきたいと思います。
一人ひとりのことをきちんと理解しようとすることで、子どもたちは心を開いてくれます。高校での実習の経験から「ちゃんと見ているよ」と私自身が行動で示していくことがとても大切だと知りました。そのことを忘れないように、これから受けていく大学での実習に臨み、子どもにも保護者にも寄り添える保育士になりたいです。
Campus Life
1日のスケジュール
- 06:00
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起床〜朝の支度
- 07:30
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通学
自宅通学 約1時間半かけて通学
- 09:00
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授業
- 17:50
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授業終了、アルバイト先へ移動
- 18:30
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アルバイト
- 21:30
-
帰宅
夕飯・お風呂など
- 23:30
-
就寝
Holiday
サークルなどには所属しておらず、地元飲食店でアルバイトをしています(主に土日、平日はたまに夜のみ)。
リラックスできる時間は高校時代の友達(いつものメンバー達)と一緒に女子会をしているとき。学校のクラスの仲間とも遊びにいったりもします。
Teacher’s Voice
保育・幼児教育に携わる先輩として学生たちへ
人と深く関わり、援助するこの職業は、相手の人生の重みを学びつつ、その人のなかに埋もれている宝物を掘り起こすお手伝いができます。それはとても素敵な経験です。
この仕事を目指す皆さんには、たくさん物語を読み、映画を観、友達をたくさん作って、人に触れ、自分の内面を豊かにしていって欲しい。講義を聞いているだけでは、成長につながりません。知識の質を高めるには、自分自身の生きた感覚や経験が必要です。だからこそ、私は何事も自分に結びつけて考え、自分なりに考え、深めることを目標に指導をしています。
湯浅さんは初めてのセミナーの際、大きな瞳で真剣にこちらを見つめていました。そのまっすぐな気持ちはきっと相手の心に届くでしょう。その真剣さで学問にも実践にも打ち込めば、困難も乗り越えられるはずです。これからの経験することすべてに、開いた心で向き合ってほしいと思います。