幼いころからスポーツが好きで、野球やハンドボールを経て、高校時代はボートに打ち込みました。トレーナーという仕事に興味を持ったのは高校2年のとき。全国大会を前にして肘を怪我した僕を、理学療法士の方が熱心にリハビリしてくれたことがきっかけでした。怪我をしたのは年末だったのですが、その方が正月返上でサポートしてくれたおかげで無事に大会に出場。二人組のボート競技だったので、パートナーにも迷惑をかけることなく力を出し切ることができて、ほっとしたのを覚えています。そしてそのときから、スポーツ選手を支える仕事に興味を持つようになりました。その後、当時通っていた高校に珍しく常勤トレーナーがいたこともあり、何度かお世話になるうちに次第にトレーナーという職種に惹かれるようになりました。
Be an Athletic trainer
僕を夢中にさせてくれたスポーツに
“支える”ことで貢献したい
Profile
新関 駿弥さん
- 人文社会学部 経営学科 3年
トレーナー・スポーツ経営コース
- 横浜市立横浜商業高等学校
STORY 01 入学前
怪我をした僕を、全国大会出場までサポートしてくれた人との出会いがきっかけです。
取得可能な資格の多さ、日本代表トレーナーの経験がある先生方の存在が決め手でした。
高校3年になって、トレーナーの道を進むか、選手として競技を続けるか迷いました。両方を選択することも可能ですが、僕は器用ではありません。やるならどちらかをと考え、最終的に“選手を支えるトレーナー”を選択しました。そして、目指すからには「日本代表のトレーナーになろう!」と目標を定めたのです。そんななか、いくつかのオープンキャンパスに参加。帝京平成大学(以下、THU)は、取得可能な資格の多さ、コンパクトでありながらトレーニングルームなど欲しい設備はきちんと完備されていること、そして何より日本代表のトレーナー経験のある方など、経験豊富な先生方の指導が受けられることが魅力的でした。それから、ビル型の大学キャンパスの都会的な雰囲気も珍しく、この環境でどんな大学生活が待っているんだろうと期待が膨らみましたね。
STORY 02 入学後
勉強には、選手として感じていた疑問をひもといていく楽しさがありました。
アスレティックトレーナー(以下、AT)を目指して勉強をし始めて、自分が思っていたよりも勉強が楽しいことに気づきました。高校時代、選手としてよくトレーナーにお世話になったのですが、その際にもらったアドバイスやトレーニングがどういう意図で行われていたのかわかるようになったからです。選手側から断片的にしか見えてなかったものが授業によってつながり、より深く知ることができます。勉強を進める度に発見があり、入学前よりもさらに「ATになりたい!」という気持ちが強くなっています。
正しい知識と経験はもちろん、“伝える技術”や“先を読む力”も必要な職業でした。
例えば、関節の動きのよしあしを判断する“評価”などには、正しい知識と経験が必要です。こういったスキルはこの4年間を通して、もっともっと磨いていかなければと思っています。また、それと同時にトレーナーには知識だけでなく、選手に指示を正しく伝え、疑問を持たずにトレーニングに打ち込めるようにする“コミュニケーション能力”が必要だと知りました。さらに、トレーニングの成果や怪我の改善など様々な場面において“先を読む力”も必要。身につけるべきスキルが多く、体力的にも精神的にもタフにならねば…と感じる日々です。
学生でありながら、社会人スポーツ一部リーグのトレーナー経験ができています。
ほかの大学ではATを目指す学生は自学の部活動でトレーナー経験を積むことが多いのですが、ここ中野キャンパスでは、社会人スポーツのチームに現場実習に行っている学生が多いです。実際に僕が毎週末トレーニング実習をしているのは、社会人アメフト(一部リーグ)のチーム。学生ながら、社会人スポーツのトップリーグのチームで実習できることは、とても恵まれていると感じています。実習での僕の担当は、テーピングやウェイトメニュー、コンディショニングメニューの考案から実施まで。この経験は将来必ず自分の糧になると感じながら、充実した実習時間を過ごしています。
「スポーツに関わる幅広い分野」を学修するので、学びながら将来の道を決められます。
僕のいる「トレーナー・スポーツ経営コース」には、トレーナーを目指す人だけが在籍しているわけではありません。「トレーナー技術」と「経営学」を総合的に学べるので、目指す職業の選択肢が非常に幅広い。先生方もあらゆるスポーツ分野の専門家がそろっていますし、自分の選択次第でプロスポーツチームのATも、スポーツ用品メーカーへの就職も、教員も目指すことが可能です。つまり、今はまだ「スポーツ関連の仕事につきたい」という漠然とした希望を持っている人でも、学びながら適性を判断し、目指す職業を見極めることができるのです。
STORY 03 卒業後
選手の思いを汲み取り、活躍できる状態に導く“人間味のあるトレーナー”に。
先生方のお話から「選手は監督に言えないことも、トレーナーには話してくれることがある」と知りました。例えば、怪我をしていることを監督に隠して試合に出場している選手がいるならば、トレーナーはその事実をどう扱うか。選手の希望と怪我の状態を見極めて、監督への伝え方を考えなければならなりません。選手の気持ちを汲み取って監督へ橋渡しし、よりよい結果を出す。それが理想のATです。だからこそ選手が迷ったときに相談できるAT、信頼してもらえる“人間味のあるAT”でありたいと思います。
具体的な夢としては、まずはボート日本代表のATを目指したいです。そして、ゆくゆくは母校のボート部を日本一に導き、その活躍を支えることができたらと今はそう思いながら勉強しています。
Campus Life
1日のスケジュール
- 06:30
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起床〜朝の支度
- 07:30
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通学
自宅通学 片道 約1時間半かけて通学
- 09:00
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授業
- 16:30
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学内実習・サークル活動
トレーニング指導やメニューづくり
アスレティックトレーナー研究部
- 20:30
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学内トレーニングルームにてトレーニング
- 22:30
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帰宅・食事・お風呂・勉強など
- 24:00
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就寝
Holiday
部活のメンバーとレクリエーション!バスケットボールで汗を流し、たくさん笑って、明日も頑張るパワーを充電します。
Teacher’s Voice
ATやスポーツに関わる仕事を目指す学生たちへ
おそらくこのコースを志望する学生の多くは、「スポーツが好き」という気持ちを持っているはずです。自分の好きなことを仕事につなげると、そこには“やりがい”が生まれるもの。私自身、スポーツに夢中だった学生時代を経てチームの一員として活動するATとなり、生の現場に自分の役割を持って関われることに大きな喜びがありました。そして、そこにはプレイヤーとして感じていた勝利の歓喜、敗北の悔しさ以上に、支える側の充実感もありました。
“支える仕事”には、確固たる知識と技術に加えて、人と人をつなぐ力が必要です。新関くんは、今それを座学や実習を通して毎日鍛えているところ。彼の向上心と真面目さに、リーダーシップと協調性が加われば、将来きっと頼もしいATになれるはずです。ハングリー精神を持って自分の意志で動き、学ぶ姿勢を忘れず、このまま進んでいってください。期待しています。