卒業研究に取り組んでいた時に、自分自身がなりたい将来像が見えました。臨床での理学療法士としてのマインドを学ぶ中で、「大学病院で働きたい、大学の先生になりたい」と思いました。今でもゼミの先生とは交流があり、一緒に研究をさせてもらったり、学会の運営のお手伝いをさせていただいています。その先生からは常にたくさんの刺激を受けており、「あの時の卒業研究があったから今がある」と言っても過言ではありません。



Professional
interview 14
Physical Therapist
理学療法士
急性期での臨床・研究業務を行いながら
大学で教鞭をとることを目指しています。
Profile
田中 朝陽さん
2020年度 健康医療スポーツ学部 理学療法学科
(現:リハビリテーション学科 理学療法コース) 卒業
※2023年度取材
- 勤務先:
- 帝京大学医学部附属病院 リハビリテーション部
- 取得資格:
- 理学療法士

01 現在のお仕事を目指したきっかけを教えてください。
卒業研究で理学療法士のマインドを学んだことです。
やりがいを感じるのはどんなとき?
リハビリによって元気になられた患者さんの姿を見た時ですね。
救命救急センター・ICUでのリハビリテーションにとても興味があります。最近は「安静は毒(麻薬)」などと言われており、救急搬送後や人工呼吸器管理中、手術直後であっても、医師・看護師・臨床工学技士などと話し合って患者さんを座らせたり、立たせたり、歩く練習もさせています。そうして救命救急センターでリハビリをされた患者さんが元気に家に帰られる姿を見た時は、嬉しさと同時に大きなやりがいを感じます。

02
学生時代はどのように過ごされていましたか。
基礎三科目の勉強に力を入れ、友人との時間も楽しんでいました。
学習面では解剖学、生理学、運動学といった基礎的な三科目に力を入れ、実習では理学療法のテクニックや考え方を追求しました。その一方で、千葉キャンパスからは都内へも電車一本で行けるので、友人と買い物や食事に出かけたり、休日は車で海や温泉に行くなどして学生生活を謳歌していました。

特に印象に残っている学びは何ですか?
運動学の授業で人の動きを細かく分解したことです。
今でもこの学びが仕事にも活かされているという実感があり、思い出すことが多くあります。実習の時間は厳しいものでしたが、先生方がしっかりサポートしてくださったおかげで乗り切ることができました。それも今となっては良い思い出です。

大学の4年間でどのような成長できましたか?
勉強することが楽しくなり、学ぶ意欲が高まりました。
最も成長したと思うのは、勉強に対する感じ方や姿勢が変わったことです。高校時代までは勉強が嫌いだったのですが、大学生になってからは授業で理解した内容を実習などで使えると、それまでの勉強が役に立っているという実感が湧いて楽しくなりました。就職後も学ぶ意欲が続いているのは、そうした経験があったからだと思います。

03 今後の抱負と受験生へのメッセージをお願いします。
仕事を続けながら大学院に通い、いつか教科書を書いてみたいです。
来年度から、現在の職場に勤務しながら大学院修士課程に通う予定です。そして、20代のうちに博士課程に進学しようと決めています。研究面でも毎年3本以上は学会発表を行い、30歳までに論文を4本書き上げることを目指しています。最終的には急性期での臨床業務・研究を行いながら大学で生理学の教員になるか、または研究者になって教科書を書いてみたいという夢も抱いています。
恵まれた学習環境を活かして実りある4年間を過ごしてください。
帝京平成大学には輝かしい経歴をお持ちの先生方がたくさんいらっしゃいます。しかも、学生との距離が近いため、学習面だけでなくプライベートなことや将来についてのお話もできます。静かな環境で理学療法士になるための勉強をする時間が豊富にあり、デンバー研修など海外でリハビリテーションについて学ぶチャンスもあります。皆さんも、ぜひ帝京平成大学で実りある4年間を過ごしてください。

1日のスケジュール(日勤シフト)
- 08:00
-
出勤
- 08:20
-
診療準備
・カルテチェック
・勉強会
・カンファレンス
- 09:00
-
救命センターでのカンファレンス
- 09:30
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午前のリハビリ開始
・救命センターの患者さん
・脳神経外科の患者さん
・外科の患者さん など
- 12:00
-
昼休憩
- 13:00
-
午後のリハビリ開始
・救命センターの患者さん
・ICUの患者さん
・泌尿器科の患者さん など
- 16:00
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リハビリ終了
・電子カルテ入力
・リハビリサマリー作成
・翌日の準備
- 17:00
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業務終了
・研究、学会発表準備
・セミナー参加
・勉強会・カンファレンス資料作り など
- 20:00
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帰宅
4年間の学びの流れ
- 1年次
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人との出会いの中で「命」の尊さを思い、人の気持ちや立場で生活を察しながら、障がいの構造を学びます。
[学外実習]臨床実習Ⅰ(8日間)
- 2年次
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1年次に修得した基礎知識を土台に、専門科目を学び始めます。理論や知識を実習で確実なものとし、臨床的思考獲得に取り組みます。
- 3年次
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臨床実習を経験し、理学療法が対象者の基本動作改善や再獲得につながることを実践を通して理解します。
[学外実習]臨床実習Ⅱ(4週間)/臨床実習Ⅲ(7週間)
- 4年次
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理学療法の展開を通して生まれた事実について明らかにすることを学び、理学療法士の資格取得を目指します。
[学外実習]臨床実習Ⅳ(8週間)