小学校教諭になりたいと思ったのは、小学6年生のときの担任の先生との出会いがきっかけです。先生は教壇に立って話すことが多いと思うのですが、その担任の先生は6年生になって初めての朝の会で「僕はみんなより偉いわけではないので、同じ椅子に座ってしゃべります」と言って、私たちと目線を合わせて話してくれたのです。先生にそのようなことを言われたのは初めてだったので、とても驚きました。さらに、児童一人ひとりと向き合ってくれる先生だったので、「この先生は私のことをちゃんと見てくれている」という実感がありました。クラスの雰囲気もどんどん良くなっていきましたね。そうして、「先生ってすてきな仕事だな」「こんな先生になりたい」と思うようになったのです。
目標ができたことで、自分の性格も変わりました。それまでの人見知りが直って、人と積極的に話せるようになりました。周りからも「先生に向いているんじゃない?」と言われることが増えて、本格的に目指すようになりました。
Be a Teacher
児童一人ひとりときちんと向き合う
小学校教諭を目指して
Profile
石井 愛優さん
- 人文社会学部 児童学科
小学校・特別支援コース 3年
- 千葉県立柏南高等学校出身
STORY 01 入学前
小学6年生のときの担任との出会いを機に、小学校教諭になる夢を持ち続けています。
早くから現場を経験したい私にとって1年次からのインターンシップは魅力的でした。
小学校の教員免許を取得できる大学を探していたときに、THUを知りました。入学の一番の決め手になったのは、学校インターンシップ制度が1年生から利用できることです。私は早い段階で学校現場を経験したいと思っていたので、とても魅力的でした。多くの大学は最初の現場経験が教育実習だったり、自分で小学校に交渉してボランティアで行ったりするケースが多いようです。THUであれば、1年次から週1回、ボランティアで小学校に行くことができます。
それ以外にも、希望すれば大学側から学校現場を経験できる様々な機会を紹介してもらえるので、実践重視で考えている人にはおすすめです。
STORY 02 入学後
学校インターンシップや模擬授業で感じた理想と現実のギャップは、いい経験です。
THUでは実践的な授業が多いため、自分の中の理想と現実のギャップに少しとまどうこともありました。例えば、2年次からは15分の模擬授業を行うのですが、わずか15分間の授業もうまくできず、将来45分間の授業をどう構成していけばいいのだろう、1日6時間の授業なんて自分にできるだろうかと不安になりました。学校インターンシップに行き始めたばかりのころは、児童を叱らないといけない場面でどうしても叱れなくて、つい気づかないふりをしてしまったことも…。でも、うまくいかないときも経験豊富な先生方から「そういう場合は、こうしたらいいよ」と具体的なアドバイスをいただけるので、改善し、成長することができます。だから、学生のうちに実践的な経験ができるのは、とても意義があると感じています。
教員経験のある先生が多く、教職センターを気軽に利用できるのも魅力。
小学校・特別支援コースは、実際に小学校教員として勤務されていた先生がとても多いので、現場の生の情報を教えていただけるのが大きな魅力です。教育実習生との思い出話も聞けるので、自分が教育実習に行く前に具体的なイメージを持つことができます。
授業以外では、私は教職センターをよく利用して勉強しています。教員向けの指導書が充実しているし、先生が必ず複数常駐されているので、困ったことやわからないことがあれば気軽に相談できるんです。模擬授業を行うときは、教職センターに行って資料を見たり、先生に相談したりして授業内容を工夫しています。
ダンスサークルの活動にも力を入れ、学業との両立に励んでいます。
私はダンスサークルの活動にも力を入れていて、今、「CONNECTION」というダンスサークルの総代表をしています。日々の練習に加え、例年であれば学園祭やオープンキャンパス、合宿のほか、自分たちでイベントを企画してダンスを楽しみます。しかし、コロナ禍で昨年度はほとんど活動できなかったので、今年度は後輩の育成や1、2年生の勧誘にも力を入れなければなりません。
ダンスはチームで見せるもの。だから、私はチームワークを築くために自分からどんどん後輩に話しかけることを心掛けています。学業との両立は大変ですが、小さいころから大好きなダンスなので頑張ります!
STORY 03 卒業後
児童一人ひとりと関係性をしっかり築ける小学校教諭になるのが目標です。
私は小学5年生まで先生という存在が苦手でした。何となく怖い大人というイメージがあって、近寄りがたかったんです。なるべく怒られないように“いい子”でいるよう努めていましたね。実際、そういう児童は少なくないのではないでしょうか。
先生は手のかかる児童に注意を向けがちで、問題を起こさない“いい子”はあまり目を配ってもらえない。そんな自分自身の経験を踏まえ、一人ひとりにきちんと気を配れる先生になりたいと思っています。どの児童とも日常的にコミュニケーションをとって、関係性を築いていける先生を目指しています。
日々の授業や憧れの先生との再会で「小学校の先生になる」という目標を再確認。
私の目標は、やはり小学6年生のときの担任の先生です。その先生は、ただ子どもたちと仲がいいだけではなく、“教師と児童”としての距離感もしっかり保っていました。だからこそ児童から信頼され、頼られていたのだと思います。今年に入って、久しぶりに当時のクラスメイトが集まる機会がありました。卒業前に埋めたタイムカプセルを、自分たちが20歳になった記念に掘り起こすためです。担任の先生にも会うことができ、「今、教員免許を取ろうと大学に通っているんです」と話すと、「大変だと思うけど、頑張って!」と言ってくださいました。自分が小学校教諭を目指すようになったきっかけや、6年生のころの楽しかった日々を思い出す、とてもいい時間でした。
THUの実践的な授業は、社会に出てからの厳しさを疑似体験する日々です。落ち込むこともありますが、その都度自分の中で、憧れの先生の姿や心の中にある「先生になりたい」という強い思いを再確認して、日々励んでいます。
Campus Life
1日のスケジュール
- 06:30
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起床〜朝の支度
- 07:30
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通学
- 09:00
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授業
- 12:10
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昼食
- 13:00
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授業
- 16:30
-
帰宅
- 19:30
-
アルバイト
- 21:00
-
夕食
- 21:30
-
勉強・自由時間
- 23:00
-
お風呂・就寝準備
- 24:00
-
就寝
Holiday
【ここに説明が入ります】
オープンキャンパスのアルバイト仲間である、池袋キャンパスの理学療法学科・言語聴覚学科・救急救命士コースの同級生と遊園地に行ってきました!
Teacher’s Voice
教師を目指す、学生たちへ
教師は子ども1人ひとりの学びにおいて、援助をし、見守り、その繰り返しの中で子どもが成長する姿を日々、見ることができます。そうした子どもとのかかわりを大切にしながら、実はその過程で、教育者の一人として自分自身も変化や成長をし続けていることを実感できる仕事だと思います。
勉強とは教科書の内容を学ぶだけではありません。知識を蓄積すること、様々な経験をすることは重要ですが、教師を目指す学生には、それらを基盤にして物事を多方面から捉えることを常に行ってほしいですね。そのためには、多くの本を読み、多くの人と意見を交わしながら自分の考えを構築し、表現する力を養う必要があります。
小学校・特別支援コースで大切にしているのは、授業を受ける1つの集団であっても、学生一人ひとりの個性を尊重しながら、教員と学生、また学生同士の意見交換と対話。明るく、アクティブな授業の雰囲気の中で、学生が協働的に取り組む学習を取り入れています。
石井さんは課題について常に率先して取り組み、自分の考えを明確に主張できる人です。また、グループワークではリーダーシップを発揮して全員の役割を考慮しながら協働的な学習を適切に行うことができています。これからも、自主的な学習、また、クラスメイトとの学習を通して自分の学びを大いに深めていってほしいですね。