岩田 野佳さん
Campus life

キャンパスライフ

岩田 野佳さん岩田 野佳さん

夢は、作業療法士

Be an Occupational Therapist

自身の病気の経験を活かして
精神面にも寄り添える作業療法士に

Profile

岩田 野佳さん

※2022年6月取材

健康メディカル学部 作業療法学科 3年
成立学園高等学校出身
対象者の方の趣味をリハビリに取り入れられることに魅力を感じたからです。

STORY 01 入学前

なぜこの仕事を目指そうと思ったのですか?

対象者の方の趣味をリハビリに取り入れられることに魅力を感じたからです。

高校3年生のときにがんを患い、約2年間、入退院を繰り返しました。いろいろ大変なこともありましたが、そのときに受けた作業療法がすごく楽しくて。私は何かを学ぶことや英語を話すことが好きなので、担当してくれた方が一緒に勉強をしてくださったり、英語が堪能な方を連れてきてくださったりしたので、前向きに取り組むことができたんです。そうして自分が実際に作業療法を受けていくなかで、この仕事に興味を持つようになりました。生活上の全てがリハビリになり得るという考え方に基づいていて、対象者の方の趣味や興味をリハビリに取り入れられるところに魅力を感じています。

また、病院でお世話になった方に作業療法士をお勧めされたこともきっかけになっています。細かい作業が得意だったり、お年寄りの方と話したりすることも好きなので、性格的に適しているのではないかと言っていただけたからです。

立地、先輩とのつながり、国家試験の合格率が決め手になりました。

「THU(帝京平成大学)」を選んだ理由は?

立地、先輩とのつながり、国家試験の合格率が決め手になりました。

入院中にお世話になった方が、作業療法を学べる近くの大学を教えてくださいました。そのひとつが帝京平成大学(以下、THU)だったんです。それからインターネットを使って調べたり、パンフレットを取り寄せて読んでみたりして比較しました。

決め手は大きく三つあります。一つ目は、都市部にあるキャンパスだからこそできる地域作業療法学実習があったこと。大学の近くにある高齢者施設や障害者施設を実際に訪れて実習を行うことから、より実践的な学びが得られると思いました。二つ目は、先輩との縦のつながりが持てそうなところに魅力を感じました。私は中学・高校と陸上部にいて先輩後輩の関係性が強かったので、大学でもそういうつながりがほしいと思っていたからです。そして三つ目は、国家試験の合格率が全国平均を上回っていたことです。

そうしたポイントに加えて、オープンキャンパスのときに対応してくださった先輩の印象も大きかったですね。一対一でお話をしてくださって、質問全部に対して丁寧に答えていただきました。こういう学校だったら安心して勉強できると感じたことも理由のひとつです。

STORY 02 入学後

入学後のとまどい、思い描いていたイメージとのギャップはありましたか?

作業療法士という仕事のイメージが大きく変わりました。

入学前は、折り紙や陶芸といったリハビリが仕事の中心になると思っていたのですが、それ以外にも様々な業務があることを知りました。それにともなって、解剖学や内科系などの理系科目の知識が必要になることに驚きました。私は文系だったので、今更ながら高校生のうちからしっかりと取り組んでくればよかったなって思っています。

正直、入学前よりも不安や焦りのような気持ちがあります。でもだからこそ、課題をできるだけ早く片付けたり、わからないところを復習したりするために、授業後に図書室や空き教室を使って勉強しています。周りの友達もコツコツやる子たちばかりなので、「負けたくない」という思いと、「一緒に頑張ろう」という気持ちで勉強ができています。

オリジナルノートを作って、楽しみながら学べる工夫を。

作業療法士になるためには、想像以上に覚えることがたくさんあります。ただ私は何事も完璧にしたいという一面があるので、課題一つひとつに時間がかかってしまい、やらなければならないことが溜まりやすい傾向があります。社会に出たときに大丈夫かなと感じることがあるので、学生時代に適切さを身につけられたらと思っています。

そのひとつとして、国家試験のときに役立てられるようなノート作りを心がけています。見返したときに気持ちが明るくなるような色使いをしたり、ちょっとイラストを加えたりして、楽しみながら学べる工夫をしています。

高橋優太

入学して感じる「THU」の魅力とは?

勉強だけでなく私生活についても相談できる、担任制度の安心感です。

病気だったことで入学当初は本来の体力が戻っておらず、体を使う実習などが難しい時期がありました。また免疫も弱かったので、コロナ禍の食事の時間は人一倍不安がありました。そうしたことを先生に相談したところ、私の体力に合わせた実習内容にしていただけたり、食事をするための部屋を用意いただけたりしました。勉強面だけでなく、個人的な相談事にも親身になって配慮いただけたのでとても安心感がありました。

メールなどのやりとりにおいても、文末に「ちゃんと寝てね」といった言葉を添えてくださるので、親身すぎるくらいです。ただそうして一人ひとりに熱心なので、あまりに忙しそうで先生のことが心配です(笑)。

先輩との輪が広がるところ、クラスのみんなから刺激をもらえること。

二年遅れの入学だったので、少し戸惑いもありました。でも同じ授業を受けていた先輩と仲良くなって、その方が友人を紹介してくださったりして、だんだんと輪が広がっていきました。クラスのみんなは世代が違うので、最初は流行りの話題などに全然ついていけないこともありましたが、自分が知らないことを教えてくれるのでいい刺激になっています。先生も先輩もクラスのみんなも優しくて、学業だけでなく内面的なところまでサポートしてもらえるところに、THUの魅力を感じています。

あとは学食、特にパンがおいしいんです。お気に入りはチョコチップのパンなのですが、新作が頻繁に出ているのでチェックするのが楽しみになっています。

STORY 03 卒業後

どんな社会人になりたいですか?

病気の経験を活かして、対象者の方の精神面にも寄り添えるような作業療法士に。

病気になった人にしかわからない気持ちを身をもって経験しているので、身体面のケアだけでなく精神面においても、対象者の方に寄り添えるような作業療法士になりたいと思います。

祖父母が地域に密着した商店をやっていたこともあって、幼い頃から地域の方々に育てていただいたという思いがあります。今ではその方たちも70代、80代になり、体に不自由を抱えている方もいらっしゃるので、そういう方々への恩返しといったらおこがましいのですが、地域に密着した施設などに勤めることで少しでも手助けになれたらうれしいです。

また英語を話したいという気持ちがあるので、青年海外協力隊の活動に興味を引かれています。でも、どうしても虫が苦手で……。なので、外国人の方がリハビリにいらっしゃったときなどに、英語で対応できるようになれたらと考えています。

Campus Life

Campus Life

1日のスケジュール

05:30

起床・準備

06:30

食事

07:30

通学

08:00

大学

18:00

帰宅

18:30

夕食

20:00

自由時間

21:00

風呂

22:00

勉強

24:00

就寝

Holiday

Holiday

【ここに説明が入ります】オープンキャンパスのアルバイト仲間である、池袋キャンパスの理学療法学科・言語聴覚学科・救急救命士コースの同級生と遊園地に行ってきました!

健康メディカル学部 作業療法学科
池田 浩二 先生より

Teacher’s Voice

健康メディカル学部 作業療法学科
池田 浩二 先生より

作業療法士を目指す、学生たちへ

作業療法士は、病気や障害で困っている子どもや大人、高齢者の生活を、その人にとって意味のある「作業」を用い支援する仕事です。その活躍の場は病院での治療だけでなく、地域での予防的な働きかけ、教育支援など幅広い役割を担っています。
そして支援そのものが、作業療法士としての成長とやりがいにつながります。
もちろん学ばなければならないことがたくさんありますが、作業療法士になりたいと思う気持ちと日々の努力があれば、国家試験合格は夢ではありません。自分のやりたいことを実現するためにも、まずは高校での授業、部活動、行事にしっかり取り組みましょう。日々の些細なことを大切に、今できることを見つけましょう。そうした一つひとつの積み重ねが、大学での勉強の準備となり、その先の未来に実を結びます。
そして大学卒業後、作業療法士として3~5年間ほど働くと、仕事の成果を実感できるようになります。自分が患者さんの役に立っていると思えるようになれば、中高生のときのように成績の順位や、他者の評価を気にすることも少なくなります。ただし、その期間の基礎トレーニングには多大な努力を要します。大変なこともありますが、「困っている方の支援をしたい」と強く思うことができれば、きっと乗り越えられるでしょう!
岩田さんは高校時代、陸上競技の短距離・中距離に打ち込み、マネージャーも兼務していました。また、幼少の頃から英会話を習い、海外の方とのコミュニケーションを取ってきたと聞いています。大学でも自分の病気のことを包み隠さずオープンにして、病気を言い訳にすることなく、何事にも全力で取り組む努力家です。さらには、授業内の課題においても多角的に調べて丁寧に考察する長所を持っています。将来は幼少期からお世話になっている近隣の高齢者の方々に貢献できるような作業療法士を目指しているので、その目標を達成できるよう、今後もたゆまず努力を重ねてほしいと思います。