スポーツインストラクター
この職業について
スポーツインストラクターは、スポーツジムやフィットネスクラブにおいて、個人の体質や目的に合ったスポーツの技術指導を行う専門職です。具体的には、トレーニングプログラムの作成や、器具の使い方の指導を行います。近年、心身の健康のために性別・年齢を問わず運動する習慣が浸透し始めたことにより、スポーツインストラクターが活躍する場面が増えつつあります。
このページに記載されている内容の監修者
庄司 一也 講師
健康医療スポーツ学部 医療スポーツ学科 トレーナー・スポーツコース 講師。国士舘大学大学院 経済学研究科 経済学専攻 博士課程 単位取得退学。学士(法学) 修士(公共政策)。
「教育方法」「e-ラーニング」「教授学習支援システム」を研究分野とし、「アクティブ・ラーニング」「情報教育」「コーポレートガバナンス」「企業経営」「コンプライアンス」「コミュニケーション」を主な研究項目とする。
そして、医療・スポーツ系学生へのキャリア支援科目(キャリアプラン、インターンシップⅠ・Ⅱ等)を担当している。 スポーツを体系的に学び、医療・スポーツ分野への関心の高い学生に対し、アクティブラーニング型授業による主体的・協働的な学びを展開することで、就職活動における実務対応能力の一層の向上を図っている。
スポーツインストラクターとは
スポーツインストラクターは、スポーツジムやフィットネスクラブにおいて、個人の体質や目的に合ったスポーツの技術指導を行う専門職です。具体的には、トレーニングプログラムの作成や、器具の使い方の指導を行います。近年、心身の健康のために性別・年齢を問わず運動する習慣が浸透し始めたことにより、スポーツインストラクターが活躍する場面が増えつつあります。 スポーツインストラクターの仕事内容
スポーツインストラクターは、スポーツの技術指導だけでなく、利用者の目的や体質に合わせたトレーニングプログラムの作成も行います。スポーツインストラクターと似ている職業に「スポーツトレーナー」がありますが、スポーツインストラクターが「技術指導」をするのに対し、スポーツトレーナーは技術指導の他にも健康管理や体調管理、リハビリなど「生活全般」の指導も行います。
ここからはスポーツインストラクターがどのような仕事を行なうのかについて、詳しく見ていきましょう。
1.トレーニングの指導
スポーツジムやフィットネスクラブにはプールやトレーニングジム、スタジオが併設されている施設もあり、利用者も子どもからお年寄りまで幅広い年代がトレーニングを行います。スポーツインストラクターは利用者一人ひとりの目的に合わせ、トレーニングの指導を行います。使用している器具の使い方は問題がないか、困っている利用者がいないかなど、利用者が心地よくトレーニングができるよう技術指導を行います。
2.トレーニングメニューの作成・提案
体重を落としたい、筋肉をつけたい、リハビリテーションを行いたい……など、利用者ごとにトレーニングの目的は異なります。スポーツインストラクターは体組成計の測定結果や利用者本人からのヒアリングをもとに、目的に合ったトレーニングメニューを作成し、提案します。例えば、「痩せたい」という目標に対してもそれが「体重を落としたい」なのか、それとも「見た目をほっそりさせたい」のかによって必要となるトレーニングメニューも変化します。スポーツインストラクターは利用者一人ひとりと向き合い、最適な運動をメニューに落とし込みます。 3.スタジオレッスン
スタジオを併設しているフィットネスクラブなどでは、スポーツインストラクターがエアロビクス、ダンス、ヨガ、マーシャルアーツといったエクササイズの講師を務めることがあります。就業先によっては子ども向けの水泳教室に力を入れていたり、高齢者向けのリハビリテーションを行なっていたりとさまざまな内容のレッスンを受け持つことがあります。
4.フロアの清掃、器具の点検
利用者が安心・安全にトレーニングに取り組めるよう、毎日マシン点検とメンテナンスを行います。また、フロア内の清掃も重要な仕事の一つです。営業前後の清掃はもちろん、営業中も常にフロアを見回り、床やマシンに落ちた汗を拭き取り、消毒を行います。汗を放置すると利用者が滑って転倒する可能性があるため、こまめに清掃を行います。
スポーツインストラクターの仕事に活かせる経験・スキル
スポーツインストラクターはスポーツを通じて身体を動かす楽しさや、健康の大切さを伝える仕事です。そのため、競技者としての高い能力や実績よりも、スポーツそのものの楽しさを理解していることの方が大切だといえます。次のような経験・スキルはスポーツインストラクターに活かせるでしょう。
活かせる経験・スキル - 部活動などを通じたスポーツの持つ楽しさの理解
- 利用者と向き合うコミュニケーション能力
- 物事を工夫して取り組む能力
部活動などを通じたスポーツの持つ楽しさの理解
スポーツインストラクターはスポーツを通じ、利用者に身体を動かす楽しさや、健康の大切さを伝える仕事です。そのため、まずは自身がスポーツの楽しさを理解する必要があります。課題を練習で乗り越えた経験、チーム一丸となって試合に挑んだ経験で得た学び・楽しさは、スポーツインストラクターとして指導する際に活きるでしょう。
利用者と向き合うコミュニケーション能力
スポーツインストラクターは利用者と直接話す機会が多いため、信頼関係を築けるコミュニケーション能力が求められます。利用者と信頼関係が築けなければ悩みやニーズを聞き出せず、アドバイスやサポートが行えないため、結果として怪我やトラブルに発展することも少なくありません。そうした問題を未然に防ぎ、利用者のトレーニング目標を達成するためにも、普段から積極的にコミュニケーションをとることが求められます。
物事を別の視点で捉える能力
スポーツインストラクターは利用者ごとにメニューを考案し、技術指導を行います。しかし、スポーツは結果が数値に反映されるまでに時間がかかったり、同じメニューに利用者が飽きてしまったりと、利用者のモチベーションが低下し、継続が難しいことも。そうした際、メニューを工夫してマンネリ化を防いだり、メニューそのものを見直したりといった柔軟性も必要になります。 スポーツインストラクターになるには
スポーツインストラクターになるために、特別な資格はありません。そのため、スポーツジムやフィットネスクラブの採用試験に合格すればスポーツインストラクターとして働くことができます。しかし、利用者と直接コミュニケーションをとったり、スポーツの技術指導を行ったりすることから、スポーツや身体機能に対する知識は必要だといえます。具体的には以下のような資格が、スポーツインストラクターの仕事に役立つと考えられています。
JATI認定トレーニング指導者
JATI認定トレーニング指導者とは、日本トレーニング指導者協会(JATI)が主催し、科学的根拠に基づく適切な運動プログラムの作成と指導ができる専門家であることを証明する資格です。基礎資格として「トレーニング指導者」があり、より上位資格に「上級トレーニング指導者」、「特別上級トレーニング指導者」があります。基礎資格は日本トレーニング指導者協会の正会員になり、養成講習会を受講し、認定資格に合格することで取得できます。 健康運動実践指導者
健康運動実践指導者とは、公益財団法人健康・体力づくり事業財団が主催し、健康づくりを目的とした運動を安全かつ効果的に実践指導できる能力を有することを証明する資格です。健康運動実践指導者資格は講習会を受講するか、養成校に認定された学校の養成講座を修了し、認定試験に合格することで取得できます。
スポーツインストラクターの就職先
スポーツインストラクターは主に全国各地のスポーツジムやフィットネスクラブに就職し、利用者の技術指導を行います。そのほか、ヨガやピラティスの専用スタジオや、フリーランスとして利用者と直接契約を結ぶこともあります。 スポーツインストラクターをめざしたい方へ
本学では、人文社会学部 経営学科 トレーナー・スポーツ経営コース、健康医療スポーツ学部 医療スポーツ学科 トレーナー・スポーツコース、健康医療スポーツ学部 医療スポーツ学科 アスリートコースでスポーツインストラクターを目指すことができます。
オープンキャンパスへのお申し込みや資料請求も受け付けていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。