専門学校と大学の違いとは?それぞれのメリット・デメリットも解説

コラム

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専門学校と大学の違いとは?それぞれのメリット・デメリットも解説

進路選択が近づくにつれて、専門学校と大学のどちらに進学すればいいのか、悩んでいる高校生は多いかもしれません。

専門学校と大学は、どちらも高度な内容を学ぶ点では共通していますが、さまざまな違いもあります。後悔しない選択ができるよう、専門学校と大学の違いについて把握しておきましょう。

この記事では、専門学校と大学の違いについて、それぞれのメリット・デメリットも踏まえて解説します。

専門学校と大学の違いを3つの視点で解説

専門学校と大学の異なる点として、大きく分けると以下の3つが挙げられます。

ここでは、それぞれの視点から違いを解説します。

教育内容・カリキュラム

大学では、専門分野に関する知識はもちろん、一般教養科目を幅広く履修できます。「この分野を学びたい」と考えて入学したものの、一般教養の授業を受けてみることで、新たな視野が広がることもあるのです。

一方で専門学校は、専門分野に関する知識を大学よりも深く学びます。建築、デザイン、美容、医療技術などさまざまな分野がありますが、いずれも実習中心のカリキュラム構成になっていることが特徴です。

より最短で将来の道に進みたい高校生は、専門学校への進学がマッチしているでしょう。一方、いろいろな分野に触れてみたい場合は大学がおすすめです。

一例として、帝京平成大学の人文社会学部 観光経営学科では、一般教養科目として福祉や社会、歴史などのカリキュラムが用意されています。

学費

大学と専門学校では学費も異なります。国公立大学、私立大学、専門学校の学費の目安は以下の通りです。
 

国立大学(4年) 入学金・授業料を含めて4年総額約250万円
私立大学(4年) 入学金・授業料を含めて4年総額約500万円前後
専門学校(2年) 入学金・授業料を含めて2年総額約250万円前後


国公立大学と私立大学では、約250万円の差があります。
なお国立大学の学費については、文部科学省によって標準額が決められています。2005年度に現在の金額に改定されてから、15年変わっていません。

専門学校は基本的に2年で卒業となるため、大学に比べると学費を抑えることが可能です。しかし、学ぶ内容によっては3年制のところもあり、その場合は約400万円が必要になるケースもあります。

学費は大学選択の大きな要素になるため、自分が志望する学校・学部は何年通うのかなど、入念に調べておくことが重要です。
 

授業時間・単位

もう一つ大きな違いは授業時間です。高校の授業時間は基本的に50分ですが、大学は90分が基本。そのため、5時間目や6時間目は夕方、あるいは夜の時間に受けることになります。自分の生活スケジュールを踏まえ、履修する授業を計画的に選ぶ必要があるのです。

一方、専門学校は90分のところもあれば50分のところもあるなど、学校によってさまざまです。時間割によっては、高校と同じく1日に多くの授業を受ける可能性もあるでしょう。

また、大学は単位制を採用しており、卒業に必要な単位数を取得することで卒業できます。1年生前期は受ける授業を増やす、1年生後期は授業を減らすなど、自分で調整することが可能です。

対する専門学校は、年間授業時数が800時間以上と定められています。大学のように、自らの意思で授業を増やしたり減らしたりすることはできません。

受験の負担

専門学校と大学の入試は、評価点や準備が異なります。専門学校はAO・推薦・一般入試が主で、適性や熱意を面接や書類で評価。一方大学は共通テストや二次試験で学力と思考力を、総合型・学校推薦型選抜では多角的に評価します。

大学受験、特に一般選抜を目指す場合には、高校1・2年生からの基礎固めが非常に重要です。国公立大学志望の場合、本格的な受験勉強の総時間数は高校3年間で3000時間から5000時間以上にも及ぶというデータもあります。

帝京平成大学では、準備期間を十分に取ることができない人でも目指せるよう、多様な入試制度を用意しています。

 

専門学校・大学のメリット・デメリットとは?

専門学校と大学には、それぞれにメリット・デメリットの両方があります。ここでは、メリット・デメリットについて詳しく紹介します。

専門学校のメリットとデメリット

専門学校のメリットは、特定の分野について高度な内容を習得できることです。即戦力を育てるためのカリキュラムが用意されており、実践的なスキルを身につけることが可能です。また、学校と企業のつながりが強く、就職活動も有利に進められる可能性があります。

しかし、大学に比べると自由度が低いデメリットも存在します。

大学であれば、時間割を自分で設定でき、例えば午前中のみ授業を受けて午後からアルバイトをするというスケジュールも、十分に実現可能です。ただ、専門学校では時間割が決まっている学校も多く、2年間集中して勉強に励むため、どうしても学修以外に当てられる時間は少なくなりやすいでしょう。

大学のメリットとデメリット

専門学校に比べると、大学は自由度の高さがメリット。中には「必修科目」と呼ばれる、必ず受ける授業が存在しますが、時間割も受ける授業も基本的に自分で選べます。

それに加えて教養科目も受けられるため、例えば文学部にいながら自然科学についての授業を受けるなど、専門科目以外で学びを深めることも可能です。

しかし、大学は自由度が高いからこそ、自主性が求められます。

時間割や卒業に必要な単位の取得計画は自分で立てる必要があり、レポートを出し忘れたり、テスト勉強を怠ったりして単位を落とせば、卒業できません。

もちろん大学側にも相談などのサポートはしてもらえますが、基本は主体的に学ぶことを求められると理解しておきましょう。

【職業別】大学と専門学校に通う場合の違い

大学と専門学校に通う場合の違いについて、ここでは3つの職業を例に解説します。

    看護師

    看護師を目指して大学または専門学校に通う場合、以下のような違いが生じます。
     

    大学に通うケース
    • 初任給が専門学校よりも良い
    • 看護師以外のキャリアを考えられる
    • 専門学校に比べると実習が少ないこともある
    • 専門学校に比べると学費がかかる
    専門学校に通うケース
    • 四年制の大学より早く看護師として働ける
    • 豊富な実習で即戦力のスキルを身につけられる
    • 看護師以外のキャリアを考えるのが難しい場合もある
    • 授業が過密になりやすい

     

    学費や実習の頻度など、いくつかの点で違いがあります。なお、看護師の専門学校は基本的に3年制であるため、2年制と比較して学費がかかる点を認識しておきましょう。

    帝京平成大学の看護学科では、3年次に6ヶ月間の実習を実施。また、チーム医療の理解を深める講義もあり、体系的な学習が可能です。

    SE(システムエンジニア)

    SEを目指して大学または専門学校に通う場合、以下のような違いが生じます。

    大学に通うケース
    • 就職の際、専門学校卒業よりも有利になりやすい
    • そのまま仕事で使える内容を大学で学ぶとは限らない
    専門学校に通うケース
    • 大学より短期間で実務に近いスキルを学べる
    • 卒業後の就職先の幅が狭まる可能性がある

     

    SEに限らず、大学卒と専門学校卒では、初任給に差が生じることがほとんどです。 大学の授業は、実務に直接つながる内容ではない場合もありますが、論理的思考や基礎知識の習得、幅広い視野を養うなど、長期的に見れば社会で活かせる重要な学びを提供している側面があります。

    専門学校では短時間で実務スキルを学べる一方、大学に比べると就職先の幅が狭まる可能性があります。大学のように「数多くの企業にエントリーする」というよりは、ある程度企業を絞った就職活動をする傾向が見られます。

    公務員

    公務員を目指して大学または専門学校に通う場合、以下のような違いが生じます。
     

    大学に通うケース
    • キャリア採用など、公務員の採用区分の幅が広がる
    • 公務員試験対策を実施していない場合、自力で試験対策が必要になる
    専門学校に通うケース
    • 大学よりも効率的な試験対策ができる
    • 授業だけで忙しくなる上、公務員以外の進路変更が難しい


    公務員を目指す場合、大学にいくとキャリア採用など採用区分の幅が広がることが大きなメリット。もちろん就職後にキャリアアップする道もありますが、社会に出てから早いうちに活躍のチャンスを得やすくなります。
    一方で、大学が公務員試験対策を実施していなければ、自力で試験対策が必要になるため、カリキュラムなどは注意が必要です。

    専門学校では、大学よりも効率的な試験対策ができます。一方、授業だけで忙しくなる上、公務員以外の進路変更が難しくなるため、入学前の時点で進路が固まっていることが必要と言えるでしょう。

    なお、帝京平成大学では2016〜2023年の間に、およそ1,300名の公務員就職者を輩出しました。県庁、区役所など活躍のフィールドも数多くあります。以下にて詳しく解説しています。
     

    大学進学が向いている人の特徴

    大学と専門学校にはさまざまな違いがあるからこそ、向いている人の特徴も異なります。
    ここでは、大学への進学が向いている人の特徴を解説します。

    大卒資格がほしい

    大卒資格がほしいと考えている高校生は、大学進学がおすすめです。

    長い人生を考えたとき、大卒資格が有利に働く場面は少なくありません。中でも就職活動では、エントリー条件に「大学卒業見込み」と記載されることがあり、その場合は大卒資格がなければエントリーできません。

    将来の選択肢を多く持っておく意味では、大学進学には大きな価値があると言えます。

    キャンパスライフを楽しみたい

    大学は自由度が高い上、サークル活動や学園祭など、キャンパスライフを楽しむ機会が豊富です。

    専門学校でも学校行事が豊富なところはありますが、サークル活動の充実度はどうしても大学に分があると言えるでしょう。大学は学生数が多い分、サークル活動の数や種類も豊富です。

    自分のペースで楽しめるサークル活動は、大学ならではの魅力。学外のサークルとも交流する機会があれば、より多くの人とつながることができ、キャンパスライフだけでなくその後のキャリアにも良い影響があるかもしれません。

    帝京平成大学では、リニューアル中のキャンパスを含めると池袋・中野・千葉・ちはら台と首都圏に4つのキャンパスを設置。それぞれに違った特徴があり、キャンパスライフを楽しめる環境が用意されています。

     

    将来やりたいことをじっくり探したい

    高校時点で自分が何をやりたいのか明確に決まっていない場合は、大学進学をおすすめします。

    大学では所属する学部・学科の内容だけでなく、文系・理系関係なく受講できる一般教養の授業も多くあります。入学時に関心がなかった内容でも、実際に授業を受けてみて関心が生まれることは珍しくありません。

    まずはさまざまなものに触れて、自分が何に向いているのか、将来何をやりたいのか考えていくのも一つの方法です。

    専門学校進学が向いている人の特徴

    大学進学が向いている人がいれば、逆に専門学校への進学が向いている人もいます。ここでは、専門学校進学が向いている人の特徴を解説します。

    関心のある分野を極めたい

    すでに極めたい専門分野が決まっている高校生は、専門学校が向いています。

    専門学校では実習の機会が多く用意されており、特定の職業に直結する実践的な技術や知識を学ぶことが可能です。大学と異なり、一般教養などを学ぶことは少ないですが、就活に必要な知識やマナーはもちろん教えてもらえます。

    ただし、特定の分野に関心があって入学したものの、入学後に関心がなくなることもあります。こうした場合の軌道修正が難しい点は、専門学校への進学を考えるときに注意が必要です。

    将来に活かせる資格を取得したい

    資格取得のサポート体制が整っている学校であれば、就職に有利な資格を取得できます。資格によっては就職だけでなく、社会人になってからのキャリアアップに活かすことも可能です。

    専門卒の場合、大卒に比べると初任給が低くなる傾向にありますが、資格があれば給与が上乗せされるようなケースもあるため、気になる資格は調べてみても良いかもしれません。
     

    最短で進むべき道に向かいたい

    将来のキャリアプランが明確になっていて、少しでも早く実現させたい人は専門学校への進学がおすすめです。

    大学は基本的に4年間、さらに大学院に進む場合は合計6年通うことになりますが、専門学校は大学に比べて修業年限が短く、より早く社会に出ることが可能です。
     

    帝京平成大学なら多くの職業から自分に合うものを探せる!

    帝京平成大学では医療系資格の仕事に加えて、旅行会社やグラフィックデザイン会社、幼稚園教諭などさまざまな職業を目指すことができます。

    また、大学でありながら、看護・リハビリ系・メディア系・保育といった専門性の高い分野を学ぶことができ、専門学校に匹敵する実習の多さも魅力の1つです。社会に出て通用する「実学教育」の提供を大事にしながら、質の高いカリキュラムを提供しています。

    さらに、充実したキャンパスライフを過ごせるのも本学の強み。部活・サークルは50以上あり、学園祭などのイベントも豊富です。大学の強みと専門学校の強み、どちらも備えた大学として、帝京平成大学を候補に入れてみてはいかがでしょうか。

    ぜひオープンキャンパスに参加して、帝京平成大学の魅力を体感してみてください!